個人的な考察を書いています。
私は専門家ではありませんので妥当性は保証しません。
新型肺炎のワクチンが順調であることから収束が見えてきました。
今後ワクチンが十分でなくとも予防法、治療法がある程度明らかになっており、
ひと冬超えたことでリスクの程度が把握できたことも大きい。
変異株が全く新しい展開を生む可能性はあると思いますが、
米10年債の金利が上昇していることからも新型肺炎は収束が見込まれています。
米10年債は買う人が多ければ金利を下げても買われるので金利が下がり、
買う人が少なければ金利を上げないと買われないので金利が上がります。
米10年債は安定した資産とされますので、
米10年債の金利が上がっているということは10年後は安全資産は不要、
10年後の経済は良くなっているだろうという期待感をあらわします。
つまり市場は新型肺炎収束を見据えて今後動くということです。
さて、新型肺炎に関する出来事を追っていきます。
まずは新型肺炎による移動規制、経済活動後退によるリスクオフの株価下落がありました。
円高に続き、当初はドル需要によるドル高でした。
米は利下げ、量的緩和によって金融緩和を発表。
欧州も金融緩和を拡大しましたが、米は利下げの余地があり
ユーロが買われ、ドルが売られる展開が続きました。
FRBの2023年までは利上げを行わない、インフレの上振れを許容する、
などの決定もドル売りになった強い要因になったと思います。
このような極端な金融緩和は大企業が倒産すると、
連鎖的に倒産が相次ぐのでとにかく資金を投入するのが大切です。
FRBの金融緩和拡大は必要なものであり妥当な選択肢ではありますが、
経済は悪いのに株価は上昇するという明らかに異常な状態を生みました。
さて、金融緩和で世の中にお金がたくさん出回りましたが、
これを放置するとこの先に悪いことがたくさん待っています。
新型肺炎が収束すると経済活動が再開し余ったお金を使う人があらわれます。
すると物価が上昇しお金を持たない人の生活を圧迫します。
お金を回収するには金利を上げる必要がありますが、
金利を上げるとローンがある世帯の負担が大きくなってしまいます。
また、政府は経済対策に使ったお金を税金で回収する必要がでてきます。
もちろん賃金上昇などを見ながら慎重に行われるでしょうが、
FRBや米政府がこのあたりの舵取りを誤ると大変なことになるでしょう。
低所得者やローンを抱える世帯にはむしろこれからが厳しいかもしれません。
米10年債の金利上昇や雇用の指標の改善がある以上、
今後の負担を大きくする緩和継続を続ける正当な理由は減っています。
リーマンショック時の緩和収束示唆(バーナンキショック)では株価が大きく下落しました。
新型肺炎による緩和収束も同じようになるのではないかと警戒されています。
今後のFRBはインフレ率には注視していくでしょう。
思ったほどインフレにはならないかもしれませんし、株価も下落しないかもしれません。
このあたりは実際の動きを確認していくしかないでしょう。
ともあれFOMCでパウエル議長が何を言うかは今後の最大の関心事です。
緩和を継続と言っていますが、いつかは終了しないといけないわけですから。
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