FRB、ECB、BOJの3つの中央銀行についてまとめました。
また、各銀行に置ける政策金利は何かの説明も付け加えました。
中央銀行がどのような決定方式をとっているのか、
また金融政策などの発表はいつ行われるのかは知っておくと良い。
中央銀行の決定が大きな流れの転換点となることは多い。
・FRB
米国の中央銀行です。理事は議長、副議長を含めて7名。金融政策を決める会合(FOMC)は7人の理事とニューヨーク連銀総裁、その他11地区の連銀総裁から持ち回りの4人で構成され、6週間ごとに年8回、開催されます。政策金利はフェデラルファンド金利。政策決定は多数決で行われます。政策の発表は日本時間の早朝3時(冬時間は4時)、議事録要旨はFOMCから3週後に公開されます。特に、3、6、9、12月のFOMCでは経済見通しが発表されるので注目されます。また、議長は2、7月に上下院議会で証言をすることになっています。
・ECB
欧州連合(EU)の中央銀行です。メンバーは総裁、副総裁を含めて6人の理事とEU加盟の各国の中央銀行の総裁が含まれる。金融政策に関する会合は6週間ごとに行われます。政策決定はコンセンサス方式であり議論による意見の一致を目指す。多数決が行われたとしても誰がどのような投票をしたかは各国中央銀行総裁に配慮してか非公開であることが多い。その意味で透明性は低い。政策金利はレポ市場1週間物のレポ金利。政策金利以外に、預金ファシリティー金利、貸付ファシリティー金利がある。預金ファシリティー金利は民間銀行がECBに預金する際の金利、貸付ファシリティー金利は貸付する際の金利。政策の発表は日本時間の21時30分(冬時間は22時30分)、その後に総裁の記者会見が始まります。議事録要旨は会合から4週後に公開される。3、6、9、12月の会合で経済見通しが発表されるのはFRBと同じ。
・BOJ
日本の中央銀行です。日本ではBOJと言わずに「日銀」と呼ぶことが多い。メンバーは総裁と2人の副総裁、6人の委員で合計9名。会合は年8回。決定は多数決制です。政策金利は無担保コール金利の翌日物。政策発表は正午頃、15時30分から総裁の会見があります。議事録要旨の発表は3営業日後。1,4,7,10月に展望を発表します。
・レポ金利
レポ市場は国債など債権を担保に資金を調達できる市場。逆に資金を提供して債権を手にすることもできる。レポ市場での金利をレポ金利と呼ぶ。
・フェデラルファンド金利
米国の民間銀行は中央銀行のフェデラルファンドに一定の準備金を預ける義務がある。フェデラルファンドに準備金を預ける際の利子は常にゼロである。では、フェデラルファンド金利とは何かというと、ファンドに預ける資金を民間銀行が調達したり他行に供給したりする際に発生する金利のこと。
・無担保コール金利
日本の無担保コール市場では資金の調達に対応するために無担保で資金を貸し出し、短期で資金を回収する。無担保コール市場での金利を無担保コール金利と呼ぶ。